夏の終わり

梅雨も終わらぬうちに夏の終わりだなんて、ちゃんちゃらおかしいのだが、もう私の中で夏が終わろうとしている。

 

なぜか。

 

それは、町内会の掲示板で「隅田川花火大会」のお知らせが貼られているからだ。

 

ゴールデンタイムなのにテレ東でテレビ中継もしちゃって、街中のスーパーやコンビニは花火大会使用一色で、三社祭も賑わうけどそれと同等なくらいお祭り具合。

 

もちろん、私も小さな頃から花火大会に慣れ親しんできて、楽しみなイベントのひとつだ。小学生頃までは家族、中学生~高校生は友達、大学生になったら当時付き合っていたカレシと花火大会に臨んだ。それぞれに思い出があって、紙幅がいくらあっても書き足りない。

 

ここで高校生当時の地元ルールをご紹介したい。それは「ここ一番」のオシャレをして臨むのというもの。ジーンズメイト等で買った服はすぐバレるので、ルミネとかで買った服などが好まれた。また、一種のお祭りなので少し酔って参加も許されていた。昔は今のように飲酒に厳しくはなかった……と思う。

 

年頃なので、「○○君と行く」も大切だった。花火大会前は、告白する・されるの応酬。まぁ、誰だって好きな人と、花火を楽しみたいものだ。私もそんなムーブメントに乗ったこともある。若さってスゴいよな。勉強そっちのけで、隅田川花火大会準備。どんな格好で、誰と一緒に行くか。だって、花火大会後、カレシがいる夏休みになるか、カレシがいない夏休みになるのかの重要なインベントなのだから!

 

私は高校生の頃は「女友達」と花火大会を楽しんだ。そう、意中の男子に私はフラれたのである。それがトラウマになって、大学生の頃は絶対にカレシと行くイベントになった。正直なところ、花火大会後になったら別れてもいい、と密かに思っていた。現に別れていた。

 

多くの地元民は、隅田川花火大会で燃え尽きる。私もそうだった。

 

7月27日。

 

もう、夏が終わろうとしている。