見苦しいもの

結婚10年記念のブログ記事があまりにも素っ気ないという指摘を受けたので、その理由をちょっと述べてみたい。確かに「どうぞよろしくね」と夫に向けて一言だけ書いたが、あまりにも素っ気ないかもしれない。しかし、考えてみてほしい。私が今さら「大大大好き。来世でも一緒にいたい☆」とか書いたら驚くだろう。私を知る人物ならば、驚きのあまり卒倒する。文体からは伝わらないかもしれないが、結構硬派なのだ。

 

だが、実を言うと、夫に向けての長編の手紙を書いていた。真夜中に。真夜中っていうのは、酔っ払ってはいないのに、何故あんなにも人を解放的に、ロマンティストにさせてしまうのだろうか。「普段言えないからこそ、ここでいっちょ言ってやるか」と22時ころから書き始めて、書い終えたのは2時ころだった。

 

華麗な(と勘違いしている)文章を延々と書き続け、4000字ほど超えたところで読み返してみると……、涙腺崩壊したとばかりに号泣。やはり、結婚できたのは神様からの思し召し。ブ男とブスの夫婦だけど、この結婚は運命としか考えられない。どんな困難が降りかかってこようが、私が夫を守る。私たちを引き裂くものなんて何もない!ってところで、既に5000字になっていて、また号泣。

 

恐ろしいことに「私、恋愛小説家になれるかも」と思っていた。それくらい自分の文章にメロメロ。夫への愛をこんなに豊かな表現で表す人間がいるわけない。号泣しながらパソコンをシャットダウンした。

 

お昼頃に起床。机のパソコンを起動すると、そこに目も当てられないブツが画面に表示されていた。まさに、穴があったら入りたい、である。こんなものを夫に渡せるわけがない。ぎえぇぇぇぇ。真夜中に文章書いちゃいけないな。すぐに手紙を消去して、なかったことに。そこで、こんな真理を導き出すことができた。

 

真夜中に書いたラブレターほど恥ずかしくて見苦しいものはない。

 

皆さまもどうかお気をつけください。手紙を書いていいのは、自分を隠しきれない昼にだけ。それ時刻以外は絶対にダメ!!!

 

少々話が脱線してしまったが、ナルシスト手紙を書き芽生えた考えてわかったことがある。感謝の気持ちは、心を込めて伝えた方がいい。しかし、余計な温度はいらないということ。そうなので、ブログ記事があんなにも素っ気なかったのだ。どうか察していただければ幸いである。