いっそのこと、カエルになりたい

「生きにくい」とか「最近の若い子は」と述べているが、まだ若いと思いたい。老境には入ってないのだ。だって、これでも、まだ30代なのだから!

 

あーあ。これだけ述べただけでも疲れた。昨日や今日は比較的過ごしやすい気候だが、それまでは炎暑であった。低血圧低体温の私にはツラかった。哺乳類は定温動物だけど、私に限って言えば変温動物に属するのかもしれない。人間ですらない。外界の気温に左右されなんとか生きのびているカエルだよ。

 

そんな私は、しばらくの間、夫との会話もままならなかった。なぜならば言葉を発するのも疲れるから。

 

言葉って頭を使う。生きるためにどうにかして会社へ行き、劣悪な環境で8時間労働する。会話したくもない相手と会話をし、メールを送受信し、適度に笑顔を作り、「ゆとり世代」にムカつきながら過ごす……。会社で頭を酷使し、そして、家でも頭を使うだなんて。そんな余裕ないっつーの。

 

私は限界だった。そして、以下の行動をとった。

 

遅刻ギリギリまで寝る。朝食を食べる気力はないので、甘酒を200ml飲む。早足で出勤し、その道すがらにあるセブンで昼食のサンドウィッチと豆乳を購入する。会社に到着したら、すぐにメールチェック。「会社からのお知らせメール」は全て削除する。なぜならば、メールボックスにメールがたまっているのを見るのも疲れるから。どうしても返信しなければならないメールにだけ返信する。また、挨拶はするが、人間関係もわずらわしいので、話しかけられない限り言葉を発しない。報連相ビジネスパーソンとして当然のことなのでやるのだが、これもわずらわしいので同じ部署内でも基本的にメールで行う。昼休憩はウォークマンで、同じ曲をリピート再生しながらサンドウィッチと豆乳を食す。(ちなみに、少しは優しくなりたいので、レミオロメンの「3月9日」を聴いている)「音楽聴いてますので話かけなでください」オーラを発するために、私はウォークマンの色をあえてド派手なものにしていて、これみよがしに机の上に置いておく。笑顔を見せるのは、業務上どうしても必要な時だけ。どうにかこうにか午後も仕事を乗り切り、終業を告げるチャイムと同時に席を立つ。自宅最寄駅のスーパーにて、お腹にたまる惣菜をカゴに入れ、飯類は身体が受け付けないので、乾物コーナで素麺や蕎麦を吟味して、精算コーナーへ。家に着いたらすぐに寝て、夫の「帰るメール」の呼び出し音で起きて夕飯の準備をし、夫婦の会話もなくそれぞれ己のことをして、就寝。

 

これを一週間もすれば、いち社会人としても疑いの目を向けられるのだが、慣れると非常にラクになれる。頭を使わないから。

 

が。まぁ、失うモノも多い。会社における信頼とか円満な人間関係とか。夫婦関係とか。そして偏った食事で栄養失調気味になり、その結果、慢性疲労におちいる。負のスパイラル。

 

なんだか書いていて悲しくなってきた。夫にも苦言を呈されたし。やっぱり、ほどほどだな。昨日や今日の過ごしやすい気温で目が覚めた。でも、このマイナスの状況からどうやってゼロにまでもっていこうか。

 

頭を使うなぁ。カエルになりたいよ。冬は冬眠できるしさ。