我、白山眼鏡店に行かん。①

オシャレ高級メガネの代名詞である白山眼鏡店。お金もセンスもない私が、とうとう行っちゃったのである。

 

私は小学生からメガネをかけている。以来、ずぅぅっとメガネ。ひどいドライアイゆえに、コンタクトもあまりしない。晴着を着てもメガネで臨んだこともあった。ヨガ教室に通っていてもメガネ。ジョギングしているときもメガネ。ボクシングのときもメガネ。もう、メガネの申し子と言っても過言ではない。

 

何度も言ってしまって、こちらも言うのも飽きてきたんだけど、私はいいあんばいに歳をとった。老境の域には入っていないが、まぁ、シワも目立ってきた。ここ半年で基礎化粧品も「アンチエイジング」のものに変えた。その選択は当たっていて、肌の調子もすこぶる良い。「年齢」そう考えたとき、メガネが浮いていたのだ。それはZoffで4000円(!)で購入した若者向けのメガネだった。

 

誤解をしてほしくないのだが、決してZoffを批判したいわけではない。むしろ私の代々のメガネはZoffのもので、大変お世話になっており、感謝している。しかし。しかし、なのだ。浮くのだよ。顔は老けてるのに、目元だけが若者面で居座っている感じといえばおわかりだろうか。基礎化粧品も「アンチエイジング」のに変えたように、そろそろメガネもオトナ向けのもに変えたほうがいいのかもしれない。「しおどき」この言葉が頭によぎった。

 

ここで、また誤解をしてほしくないが、決して白山眼鏡店のメガネが「老人」向けではないことだ。ちょっとweb検索すればお分かりだろうが、若者でも愛用者はたくさんいる。だが、高価。メガネのフレームだけで3万円越えって高価ではありませんか?それにレンズ代をプラスすると、約5万円はする。これって、若者にはなかなか手が出しにくいのではないだろうか。ちなみに、若者ではない私も、webでメガネ代を知り、ビビった。

 

だが、これがメガネのデザインを上回るのである。webでメガネを見てみるだけでウットリ。何度見ても、どれを見てもウットリする。オシャレである。こんなメガネをかけて、拙ブログで先だって書き記したビームスの洋服を着て、美術館へ行き、展覧会カタログを買って、好きなレストランで食事をしながら、美術談義をする……。この世の天国とはまさにこのこと!もう、秋の展覧会シーズン突入しているので、これを実現させずにいつ実現させるか?!この妄想が私を突き動かした。

 

2018年10月某日。白山眼鏡店の総本山、上野本店の扉を押した。

 

 

つづく